勝山市議会 > 2000-12-07 >
平成12年12月定例会(第2号12月 7日)

  • "区間無料"(/)
ツイート シェア
  1. 勝山市議会 2000-12-07
    平成12年12月定例会(第2号12月 7日)


    取得元: 勝山市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-14
    平成12年12月定例会(第2号12月 7日)                  平成12年12月              勝山市議会定例会会議録第2号 平成12年12月7日(木曜日) ───────────────────────────────────────────                           平成12年12月7日(木曜日)                         午前10時開議 第 1 一般質問 本日の会議に付した事件 第 1 一般質問 出席議員(20名)       1番  井 上   馨 君      2番  清 水 清 蔵 君       3番  笠 松 捷多朗 君      4番  村 田 与右ヱ門君       5番  山 田 安 信 君      6番  手 塚 貞 臣 君       7番  安 居 久 繁 君      8番  小 林 喜 仁 君       9番  椿 山   弘 君     10番  松 井 拓 夫 君      11番  藤 澤 七郎兵衛君     12番  岩 見 寿 信 君      13番  北 山 謙 治 君     14番  野 尻 佐太郎 君
         15番  嶋 田 政 憲 君     16番  佐々木 隆 也 君      17番  近 藤 栄 治 君     18番  乾   吉 一 君      19番  廣 田 与三次郎君     20番  武 内 盛 直 君 欠席議員(な し) 説明のため出席した者  市 長               今井三右衛門君  助 役               島田 英博 君  収入役               松山 保雄 君  教育長               小寺 武夫 君  市長公室長兼秘書広報課長      嶋田伊佐男 君  総務部長兼総務課長         牧野 昌久 君  市民福祉部長兼福祉事務所長     大沢 佑治 君  産業部長兼林務課長         井上 浩人 君  建設部長兼都市建設課長兼開発課長  中村 重夫 君  教育委員会事務局長兼庶務課長    三屋 幸夫 君  消防長               上山 邦夫 君  企画課長              松村 誠一 君  京福電鉄越前本線存続対策室長    木下  潔 君  税務課長              乾  章俊 君  市民課長              山口 幸雄 君  保健衛生課長            加藤 敏彦 君  環境衛生対策室長          北川 誠一 君  商工観光課長            高田 英男 君  恐竜エキスポふくい2000推進室長心得 阿部 照伸 君  農務課長併農業委員会事務局長    高野  忍 君  上水道課長             池田 修一 君  下水道課長             冨田 正一 君  会計課長              平田  昭 君  生涯学習課長兼体育課長       松田 敏男 君  図書館長              平泉 浤祥 君  監査委員事務局長          長谷川敏夫 君 事務局出席職員      局   長  田 中 一 夫      書   記  鳥 山 昌 久      書   記  松 井 隆 治      午前10時13分開議 ○議長(北山謙治君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。   ───────・─────── ○議長(北山謙治君) 会議録署名議員は、前回どおりであります。   ───────・─────── ○議長(北山謙治君) 直ちに日程に入りまして、これより一般質問を行います。  順次、質問を許します。 ○議長(北山謙治君) まず、清水清蔵君の質問を許します。    (2番 清水清蔵君 登壇) ○2番(清水清蔵君) おはようございます。  議長より質問のお許しをいただきましたので、関係理事者に質問をいたします。  1、介護保険について。  介護保険が始まって8カ月がたった現在、市民の皆さんにとって介護保険の問題が次々出てくるので、「何が何だか理解しにくい」とお年寄りがよく話されています。  介護認定も、ようやく落ちつき一段落と思うや、介護保険料の納入、サービス料の1割利用者負担。利用者負担でも、サービス内容によって料金の違いがあり、負担者にとって「理解しにくい」との声もしばしば聞かされます。  これからの介護保険で、住みよい勝山を盛り上げる上にも、ぜひ次の3点を関係者にお伺いいたします。  ①介護サービスの利用状況(在宅サービスについて)。  ②ケアマネージャー、支援事業所の資質の向上、また、地域での話し合いについて。  ③介護予防サービスの充実について。 以上、よろしくお願いいたします。  2、臓器提供意思表示カードについて。  3月に一般質問いたしましたが、再度、臓器提供意思表示カードについてお尋ねいたします。  最近、臓器移植の問題で、福井県でも松岡町の県立大で、看護婦対応で、角度は違っても「患者の家族と相手にどこまで冷静に対応できるか、看護婦として何ができるか」との講演だったそうですが、福祉会館で7月8日、「健康と福祉のいきいきフェスタ」の会場で、ドナーカード、また、骨髄バンクの登録を市民に呼びかけ、ドナーカードの配布をされたことをお聞きいたしました。  そこで、次の点についてお伺いいたします。  ①臓器提供意思表示カードについて。  ②骨髄バンク登録について。  ③今後、市民に力強いPRについて。 以上、3点について壇上よりお伺いいたします。 ○議長(北山謙治君) 今井市長。   (市長 今井三右衛門君 登壇) ○市長(今井三右衛門君) 最初の清水議員の質問に対しまして答弁をさせていただきます。  1番目の介護保険についてでございますが、第1点の在宅サービスの利用状況の実態調査についてでございますが、支給限度額に対する全体の平均利用率31%となっておりますが、この数字は、認定を受けてサービスを全く受けていない人162人の分も含まれた概数でございます。個々の利用状況は、現在把握していませんが、ケアマネージャーの業務が大方定着してきたと存じております。これからケアマネージャーを通して利用状況の実態調査を実施していきたいと考えております。御理解を賜りたいと存じます。  第2点目の、市民への介護保険の趣旨普及の状況、また、ケアマネージャー、各事業所に対する指導についてでございますが、市民に対しては、昨年の地区別説明会に引き続き、今年、老人保健福祉計画介護保険事業計画ダイジェスト版パンフレット等の全戸配布、また、広報にコーナーを開設して周知徹底を図りました。また、保険料徴収については、広報折り込みチラシに加えて、対象者には郵便にて金額と徴収方法をお知らせしたところでございます。その他、各種団体等より説明会開催の御連絡をいただくと職員を派遣しています。これからも、御連絡いただければ職員を派遣し説明させていただきたいと存じますので、御理解をいただきたいと思います。  次に、ケアマネージャー、各事業所への指導及び資質の向上についてでございますが、適正な保険給付水準を確保する観点から、介護保険運営協議会における提言や、利用者からの苦情を受け、各事業所及び施設、ケアマネージャーに対する指導・監督を適切に実施するように努めております。また、介護保険サービス選択のための評価のあり方を模索し、利用者の立場に立った介護保険制度を構築していきたいと思っております。  このため、平成13年度からは介護相談員派遣事業を新規に立ち上げ、苦情に至る事態を未然に防止し、利用者の日常的な不平・不満・疑問に対して改善方法を探り、介護サービスの質の向上に努めていきたいと考えております。  次に、高齢者に関する福祉、保健、医療にかかる各種サービスを関係機関が、総合的、一体的に推進できるように地域ケア会議を開催し、連絡調整を行うとともに、精神・身体的に問題を抱える老人と家族の相談・処遇方法、各種サービスの具体策を検討し、効果的な予防サービスの総合調整に努力しています。  第3点の介護予防についての御質問でございますが、介護保険の円滑な運営を図る観点から、高齢者が寝たきりになったり、状態が悪化することのないようにするための介護予防事業や、生きがいをもって自立した生活を確保するために必要な生活支援サービスを行うことは、介護保険料が増加しないための重要な施策でございます。保険者である勝山市の重要な責務であると認識しております。  このため、生きがいデイサービス、地域ふれあいサロン食生活改善、痴呆予防などの介護予防や生活支援事業、自立者のヘルプサービス事業として安心サポート事業などの自立支援事業の推進に積極的に取り組んでおります。地域ふれあいサロンは、自立と判定されたひとり暮らし高齢者及び在宅で閉じこもりがちな虚弱な老人と介護者を対象に、健康チェックなど各種相談を行う事業でございまして、地区社協が中心になって実施しております。  今後とも、これらの介護予防と自立支援事業の推進に努めたいと思いますので、議員各位の御理解、御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。  2番の臓器提供につきましては、担当のほうから答弁をいたします。 ○議長(北山謙治君) 加藤保健衛生課長。  (保健衛生課長 加藤敏彦君 登壇) ○保健衛生課長(加藤敏彦君) ただいま清水清蔵議員より御質問のありました臓器提供意思表示カード骨髄バンク登録につきまして御答弁を申し上げます。  臓器提供意思表示カード、いわゆるドナーカードと申しますが、市の段階では、公民館や保健衛生課の受付窓口に置かれておりますが、最近ではスーパーやコンビニにも置かれたり、また、運転免許更新時に免許証の裏に張れるようなシールも出ているようで、気軽に携帯できるようになってきております。  国の段階では、10月を臓器移植普及推進月間といたしまして啓発活動を行っており、10月29日、鯖江市において県民大会が開催されてきたところでございます。これまで県と市が連携をいたしまして、健康まつりや地区文化祭、JAテラル越前等のイベント開催時にチラシやカードを配布し、健康と福祉フェスタでは臓器移植コーナーを設けまして、そのPRに努めてまいったところでございます。  このことによる市民の関心は、徐々ではありますが高まっているように思われますので、今後とも引き続きPR活動の展開、さらには、カードを配布するばかりではなく、臓器移植に対しての理解と普及啓発活動を推進する中で、カードの裏面の意思表示の確認の欄も記入していただくようPRに努めてまいりたいと考えております。  また、骨髄バンク登録についてでございますが、この事業につきましても、臓器移植普及推進事業と同時並行して推進しておりまして、12月を推進月間として、12月10日に武生市におきまして県民大会が開催される予定になっております。  登録者については、市町村別には把握されておりませんが、県下では1,079名となっております。骨髄バンクに登録するためには、はがきでドナー登録の申し込みが必要で、申し込みの後、骨髄ドナーセンターにて登録検査のための血液検査を行いドナー登録されます。  実際の骨髄提供には、患者さんとのHLA型、いわゆる白血球の型が適合しなければならず、その後は家族の最終同意が必要で、最終同意のあと実際の骨髄提供となりますが、いずれにいたしましても、関係者の理解が不可欠でありますので、今後、市民のコンセンサスを得るために、さきの臓器移植普及推進事業と並行いたしまして、各種会合やイベント開催時に適時、PRに努めてまいりたいと思っておりますので、御理解賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 2番。 ○2番(清水清蔵君) ただいま御回答、ありがとうございました。  これから申し上げますことは要望でございますので、よろしくお願いいたします。  在宅サービスの件でございますが、各事業所、ケアマネージャーと車の両輪のごとく密にして、個々の利用状況を一日も早くキャッチしていただくことが先決でございます。また、素早くキャッチすることにおいて適正な保険給付水準を確保することができ、運営協議会による提言や、利用者からの苦情を受けられるものでございます。  各事業所、また、施設、ケアマネージャーに対する指導、利用者の立場に立った介護保険料をぜひお願いしたいと思います。  平成13年度から介護相談員派遣事業を新たに設けられるとのことですが、利用者の疑問に対応して、よりよい介護サービスと質の向上に努力していただきたいと思います。  また、介護予防についてでございますが、今まで答弁にありましたように、病状が出ないためにも、また、悪化しないためや、寝たきりにならないためにも、転ばぬ先の杖と思って、生きがいデイサービスやふれあいサロン、痴呆予防などの生活支援事業に特に力を入れていただいて、介護保険料が値上げされることにならないよう、よろしくお願いいたします。  次に、臓器提供意思表示カードについてでございますが、答弁にありましたとおり、私たち身近なところで臓器提供意思表示カードが手に入ることができるようになっているものの、ドナー人口が非常に少ない。ドナーカード裏面の確認の欄も記入して、ドナーカードが認められるのでございますが、なかなかその点が難しいわけでございます。  最近の話ですが、市内の重度障害の婦人の方が、わざわざ病院の先生に、自分の体のどの部分が提供できるかと確かめて記入した臓器提供意思表示カードを私に見せてくました。これは、あくまで兄弟の了解を得なければならない問題でございます。大きく3つの丸がついていたカードを私に見せてくれました。婦人は「私のお守りです」と答えてくれたわけでございます。身近なところで重度障害のある方からの提供カードを見せていただいて、私も胸の詰まる思いがいたしました。  こうした臓器提供意思表示カード、また、骨髄バンク登録についても、あらゆる角度から、個人を守るためにも、また、人を助けるためにも、今後、地道なPRと力強い運動を展開されるようお願い申し上げまして、私の要望にかえさせていただきます。 ○議長(北山謙治君) 次に、笠松捷多朗君の質問を許します。
       (3番 笠松捷多朗君 登壇) ○3番(笠松捷多朗君) おはようございます。  発言のお許しをいただきましたので、私、6回目となります壇上からの質問をさせていただきます。  時は今、西暦2000年12月、残すところ3週間ほどで21世紀を迎えます。  昭和29年9月1日にスタートした勝山市は、面積253.32平方キロ、人口三万七千八百有余人。恵まれない地形と気象条件の中、江戸後期からのたばこ産業と、大正から昭和にスタートして成長した繊維産業の振興によりまして、福井県の主産業の一翼を担う町として栄え、夢多きまちとして発展してきたことは衆知の歴史でありました。  九頭竜川両岸の農地が、荒れ放題の状態から安定をみるようになりますと、農業も活力を発揮して豊かな農産品を生み出してまいりました。工場は、あふれるように人が出入りして、商店も活気にあふれて、楽しい素朴なふるさと勝山は、市民の生きがいを演出してまいったと感じられます。  今、勝山の産業は、国の農業政策の直撃を受けて、10年後の希望と見通しは失われています。工業も、そして、商業も、ここ10年以上も、ほとんど目立った施策の恩恵もなく、沈下を余儀なくされて、市税収入の増加の希望を絶っている現状であります。  ほんの七、八年前までは、日本の国は、あたかも順風満帆の快適な船旅のように右肩上がりの成長の道を歩んでまいりましたが、ちょっとした歯車のかみ違いが発生するやいなや、一直線に奈落の底へ突き落とされてしまったような年が続いておりまして、一向に光が見えてまいりません。  日本政府は、数百兆円という巨大な負債のかたまりとなって、地方へ向けて手抜きの方策を模索し、地方は地方で、我ひと共に暗闇の中でうごめく1匹の虫のようになりつつあります。  こういった状況の中で私は、このまちが21世紀の幕開けに向けて「どこからか光を見出すことができないか」を念頭において、平素感じて考えてきたことを言葉として表しながら、理事者の皆様方の御回答を待ちたいと考えます。あまりにも荒廃しすぎて、遅きに失した感もありますが、きょう現在の持つ意味をかみしめながら通告の順序に従って発言いたしますので、よろしくお願い申し上げます。  まず、勝山市街の東側を走る東縦貫線でありますが、ここには長い長い中央分離帯があります。この中央分離帯が交通事故防止のためにあることはよくわかっているわけでありますが、反面、この東縦貫線の沿道にある施設にとっては、かなりやっかいな代物であります。  勝山のバイパスの役目を背負った道でありますから、勝山のそばを早く通り抜けるわけでありますので、早く事故なく通り抜けられるのが条件でありますが、反面、市民といたしましては、交通量の多い東縦貫線を通る際には、勝山をじっくり味わって通ってもらいたい道でもありますし、時には、右に左にハンドルを切ってまち中へ入ってきてもらいたい道でもあります。  それはさておいて、中央分離帯は、沿道の施設等を利用したい人には、誠に不人情なやっかい者であります。  例えば勝山ニューホテル。まず車を止めるために大野方面へ向かう車は、左折すればスムーズに駐車場へ進入することができますが、逆に、大野方面から北進してくる車がホテルの駐車場へ入るためには、一たんホテルの前を通り過ぎて、片瀬町2丁目の交差点でUターンしてこなくてはなりません。また、正しくは、適当なところを左折しながら近い交差点までたどりついて、改めてこのバイパスに進入して右折して戻らなければなりません。  片側2車線のバイパスは、中央分離帯を避けるためにUターンを行うとすれば、ターンするゾーンを設けてない場所も多く、常に追突の危険にさらされることになります。次々に早いスピードで通り過ぎていくバイパスの特徴をよく知る人にとって、Uターンを敢行するには大きな決断がいります。  現在、日本の国内で行われている事故防止対策と、まちのそばを早く通り抜けるという、矛盾した2つのことを一手に引き受けて作られたこの道路は、中途半端ではないかというのが私の感想であります。  事故防止への対策は、正しい運転、道路交通法遵守が必要条件であります。道路交通法と安全運転があったとしても道路事情は変わりません。  中央分離帯の不都合プラスUターンの危険防止と、迂回または対向車のないのを見計らってターンシグナルをつけて右折するのと、どちらがベターか考えてみるのはよくないでしょうか。  私は、この東縦貫線の中央分離帯の設置の意味は理解いたします。しかし、現在のようにところどころの不備な場所でUターンまたは右折を強いる危険な道は、中央分離帯は中途半端ではないかとアピールしたくなります。  この道を走る車はほとんど60キロ以上のスピードをおさえられません。車間距離をほとんどもたない大型車も少なくありません。関係機関とよく相談をしていただきまして、早急な善処をお願いするものであります。  もっとも沿道の施設は、この道路が設置されたあとに建てた建設ですから、あまり我が物顔の主張も考えものですが、年がたつにつれて東縦貫線の重要度が増してきているということに違いはないのであります。  次に、勝山市の職員採用試験についてであります。  私がここにまいります前には、ちまたで気になる噂を時々耳にいたしました。そうしたことを払拭するためにも、ここ二、三年の採用試験の実態について御説明をお願いしたいと要請いたします。  また、市職員の資質向上のために様々な研修に参加されていると伺っておりますが、平成12年度について研修参加の実績を報告いただきたいと考えます。  専門事務技能向上の研修と、精神面というか市職員の心構え等についての研修についても説明をしていただきたいと考えます。  さらに、3点目といたしまして、勝山市の各種産業の現状について質問いたします。  勝山市も他市同様、景気浮揚策が望まれて久しい状況でありますが、特に12月に入っても雪のないことが、不況に拍車をかけております。  福井新聞の広告欄は、県内のパチンコ、スマートボール等の業界の広告のオンパレードであります。それに、金・土・日曜日の重い折り込みチラシ。  まず、商業界に目を向けますと、この前の土・日曜日2日間、勝山市内ショッピングセンター内の日用雑貨の店が、全商品の一斉半額セールを行いました。日用雑貨の販売店は、目を覆いたくなるような衰退ぶりでありまして、今回のセールは、損を承知の商品換金策でありました。案の定、当日、この店は2日間ともお客の行列が絶えなかったのであります。市内でも名の知れた老舗でありましたが、傷ついて倒れているシマウマに襲いかかるハイエナのようであったといいます。  一方、ちょっとまちはずれの某ホームセンターはこの春ごろ、隣接の繊維工場を買収することに成功いたしました。今、この工場跡を壊しましてホームセンターの増築へと動いております。この店が、売り場面積拡大を図って、どのような店舗展開を見せるのかは、ほとんどだれもが口を差しはさめない状況にあると伺いましたが、関係課長の見解、説明をお願いしたいと思います。  市外の資本が横暴になって大きく成長する姿がありまして、逆に中心商店街は少しずつ姿を変えて衰えていくというような構図がはっきり見えてまいります。  次に、繊維産業を中心とした勝山市内の各種産業の実態についてでありますが、把握されておられる限りで結構ですので、担当課からの報告をいただきたいと考えます。  それから、土木・造園を含む諸業者の施工に対し市外からの参入が認められているようだと聞き及んでおりますが、勝山市に対して納税義務のない業者の参入について事情説明をお伺いしたいと考えます。  勝山の産業について、残るところは農業であります。  私は、議会に参加いたしまして以来、先輩・同輩議員から勝山の農家の自作米に対する思い入れが強く印象に残るようになりました。日本が対外的に工業生産の輸出振興の見返りとして、諸外国の、日本よりはるかに広大な国の麦や米を主体とした農産物を輸入しなければならないというような、おぞましい政策を取らされ続けて30年以上の月日が流れていっております。日本中の農地の3分の1は転作農地になったそうであります。  そして、ついに本年、平成12年度秋、政府は、国産の新米の買い上げを極端に少なくいたしました。作った米は、自分で勝手に売りさばけというわけであります。つまり、ほとんどが自主流通米に回ったという次第です。  私は、今年11月初めに高校時代の仲間との同窓会に参加をいたしました折に、都会に在住する仲間に「勝山産のコシヒカリを買って送ってもらえや。これはおいしいぞ」と勧めました。農務課に出かけていって意見交流を行いました。けれども、現在の作付面積減反政策を補う方法は見当たりませんでした。減反の責を果たさないと農道の設置もかなわないというわけです。  恐らくこんな状況でもほとんどが兼業農家だから続けていけるのかなと思われます。市内最大の農家の耕地面積は20町歩だそうであります。しかし、そのうち転作必要面積は5町歩もあると聞いて驚きました。このあたりの政策に対する農家の実態について、農務課長の報告、見解などを要請いたします。  以上、勝山の商業、工業、農業等について触れてまいりましたが、どちらを見ても暗い日本の先端を走るような状況が見えてまいります。  ハローワークでは、勝山のあらゆる企業ははっきり、体質改善というか業態転換を求められているという指摘をしているという話も聞きました。そうした中で極めて厳しい情況とは考えますが、勝山市の企業誘致と雇用対策についての考え方など伺いたいと思います。  勝山の産業界がどうなるのか。私たちは強い関心を持って、市民と一体となってこの課題にぶつかっていく必要があると考えます。  4番目といたしまして、新しく策定作業を進めておられる第4次総合計画では、構想(案)第4章、プロジェクトの推進という章で、一つ、恐竜のまちづくり、二つ、地域交流型リゾートづくり、三つ、白山文化の里づくり、つまり、平泉寺境内の発掘と史跡整備があげられております。そして、4番目に特色ある各地区づくりがあげられました。  これらが主要課題と受け止められますが、これらをどのように実践されようと考えておられるのか、その具体的方策について、現在の考え方をお聞かせいただきたいということと、市内外の関係機関とどう連携させていきたいと考えておられるのか、そのあたりについて、現時点での思いを語っていただきたいと考えます。  さらに、勝山市は恐竜博で多大な力を発揮して、これを成功に導きました。残念ながら、県実行委員会と心の連携とまではいかなかったということはともかくとして、紛れもなく絶大なエネルギーを示せたことは事実であり、恐竜のまちのイメージは、今後消えないと思います。  恐竜博を終えた今、勝山市は恐竜のまちづくりをどのように展開していったらよいのでありましょうか。21世紀に向けてすぐに取り組んでも価値のある問題ではないかと考えられるところであります。  最後に、市役所内の部課間の連携についてお尋ねしてみたいと考えます。  と申しますのは、私、以前に左義長まつりに際しまして、道路の除雪についてかかわりを持ったことがありまして、ずっと以前の話ですから現在とは随分異なると思いますが、左義長まつりは商工観光課の担当、それに伴う除雪は建設課、当時ですけれども、の担当でありましたので、何か除雪を頼んだ方が負担を感じるといったニュアンスが少しありましたので、こんな野暮なことを思ったわけですありますけれども、まあ縦割りの色彩の濃いのが日本中の役所の実態でありますが、現在の勝山の各部課間の情報交換のあり方とか、力をあわせて事に当たるとか、そんなときにはどのように展開されるのか、お尋ねしたいと思っておりました。  例えば昨年、平成11年2月、3月、4月におけるごみのパニックのときに、どのように対応されたのかについて話していただけたらありがたいかと考えます。  まだほかに、勝山市民がきちんと対応しなければならない大きな課題の1つは、雪降る前の、市内の流雪溝をせき止めている膨大な量のごみであります。こうしたものをどう対処するかは今後の大きな難題であります。汚いものを水に流すという古来からの考え方は、自らの生活を破壊することにつながります。みんなが困ったことは、役所に言えば何とかしてくれるという市民意識も根強いものがあります。  イベントがあればボランティアは動きますが、生活周辺の困りごとには手を出す人が少ないのが当世の習いであります。  平成12年度国勢調査結果、人口2万8,143名。そして、高齢化率24%強。これが現在の勝山市であります。  平成12年12月、今井市長最後の議会に臨みまして、様々な面で勝山市は、市民が、議会が、市職員が、強い連携を保ちながら、次の代の困難にどのように立ち向かっていこうとするのか、私も含めて決意を新たにして前進して行かなければなりません。そうした意味をもって壇上から質問を行った次第であります。  これをもちまして、私の壇上からの質問を終了いたします。  御静聴ありがとうございました。 ○議長(北山謙治君) 今井市長。   (市長 今井三右衛門君 登壇) ○市長(今井三右衛門君) 笠松議員の御質問にお答えをいたします。  1番目の、勝山市の中央分離帯云々について、そしてまた、2番目の、市職員採用試験の実態と資質向上のための研修について、そして、3番目の、勝山市内の産業の現状把握と展望についてでございますが、これは各担当する課長のほうから、そして、部長のほうから答弁をいたします。  4番目の、勝山市総合計画の主要課題と縦・横の連携について、恐竜博以後の勝山市の主課題についてでございますが、総合計画のプロジェクトをどのように実践していくかという点についてでございますが、議員からもお話がございましたとおり、水と緑あふれるわがまち勝山市を活性化させる21世紀のプロジェクトにつきましては、9月定例議会で勝山市総合計画基本構想をお認めいただいたところでございます。  恐竜のまちづくり等具体的な施策の推進に当たっては、まず、計画段階から市民参加ができますよう努め、行政プロセスの透明化を図る必要があると考えております。これらを通じお互いの信頼と責任において、次世代に誇れるまちづくりの展開が図れることができればと考えているところでございます。  市民参加の形態としてはワークショップ方式などがございますが、ボランティアグループ等による市民ネットワークを構築し、イベントの組み立てや広域的な連携をどうするか等、具体的な施策内容については、議論していくことが肝要だと考えております。  また、具体的な例として恐竜のまちづくりの具体化について御指摘がございましたが、市では関係課で調整を行い、県立恐竜博物館との定例的な打ち合わせや、市民ネットワークの基礎づくりなどの準備作業を進めており、13年度からの施策展開に備えております。  今後とも、市議会、市民、行政が一丸となって全国発信できる恐竜のまちづくりを展開する所存でございますので、御理解のほどをお願いを申し上げます。  残る分野につきましては、担当する部長のほうから答弁をいたさせます。 ○議長(北山謙治君) 中村建設部長。   (建設部長 中村重夫君 登壇) ○建設部長(中村重夫君) ただいま笠松議員からございました御質問にお答えを申し上げます。  1番目の、勝山市内「東縦貫線」の中央分離帯の件でございますが、中央分離帯の位置につきましては、当該道路におきます機能、交通量、速度などが考慮されまして、御指摘のように安全走行を保つために設置されているものでございます。  東縦貫線につきましては、全路線が福井県の管理になっているものであります。この路線は、勝山市と大野市、石川・福井・岐阜の3県を結びます国道157号線と、国道416号線などのバイパス機能を考慮して4車線化された主要道路であります。特に安全性の面から、この道路の中央分離帯は必要なものでございます。  沿線施設への進入について支障があるため撤去できないかとのことについてでございますが、特に右折につきましては、走行の安全性、快適性の確保などから、現状では大変難しいものと思われますので、御理解を賜りますようにお願いを申し上げます。  次に、3番目の中の土木・造園等を含む諸業界の市内からの施工参入についてお答えを申し上げます。  工事などの発注、入札指名等に際しましては、業者育成、地場産業振興などを基本に、施工内容、地域性等を考慮しながら地元業者を最優先に指名、発注いたしているところでございます。  御指摘の、市内業者による施工につきましては、許可業種でない施工のため、市内業者ではできないものや、一部関連会社による施工であるものと思われますが、今後とも、地元業界を最優先に指名、発注していく所存でございますので、御理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 嶋田市長公室長。  (市長公室長 嶋田伊佐男君 登壇) ○市長公室長(嶋田伊佐男君) 笠松議員から御質問の、市職員採用試験の実態と資質向上のための研修につきまして御答弁を申し上げます。  まず、市職員採用試験の実態でございますが、例年、6月ごろまでに、次年に退職する職員の数、明年度以降の事務の動きから判断される増減の数、そして、定員適正化の基本事項等を踏まえ、職員の採用職種、人数を決定し、7月に職員採用候補者試験の公告をいたしております。  その内容は、勝山市広報や新聞、インターネットを通じて広報に努め、9月の中旬に第1次試験を実施しております。試験は、専門の試験研究機関にすべて委託し、その内容は、当市にあっては、学歴を問わず、すべての受験者に高校卒業程度の一般教養試験を行っております。その後、第1次試験の合格者に対し、11月初旬に第2次試験を実施をいたしております。その内容は、口頭諮問や文章能力を図る方法により受験者の公務員としての適性能力を判断し、最終合格者を決定をいたしております。  近年の受験の状況につきまして申し上げます。平成10年、採用公告数10名に対し受験者数101名、平成11年は、2名に対して37名の受験者、本年は、採用公告数8名に対し68名の方が受験をいたしました。  とりわけ職員の採用試験は、公正にして厳正でなければならず、受験者の公務員としての資質を見極めることが極めて重要なことと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。  次に、資質向上のための研修についてでございますが、現在、職員の教養研修は、福井県自治研修所の研修を中心として行っております。自治研修所も、一般的な能力開発や語学、法制、実務研修をはじめとして、高度の政策課題研修、管理監督者としての事務解決研修などがありますが、本年度はこれまでに56名を受講させ、今後の予定もあわせ総数80名の受講を計画をいたしております。また、市町村中央研修所への2週間の専門研修へ3名、民間研修所の管理監督研修に3名を受講させております。このほかにも事務に直結した技術習得、保険事務、資格取得の研修などにあっては、各所属で対応しております。  また、議員御質問の、市職員としての心構えにかかわる研修でございますが、これについても、事務向上を促すものと同様に極めて大切なものと承知をいたしております。  これからも自治研修の接遇研修や公務員倫理研修の中でとらえているのが現状でございますので、御理解賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 高田商工観光課長。  (商工観光課長 高田英男君 登壇) ○商工観光課長(高田英男君) 引き続きまして、3番目の御質問の、市内の各種産業の現状把握と展望についてでございますが、1番目の、市内商業の現状について、繊維産業を中心とする諸工業の実態について、そして、企業誘致等雇用対策について、関連がございますので順次続けて御答弁を申し上げます。  まず、1番目の御質問でございました、市内商業の現状についてでございますが、市内商業の形態は、一昔前に比べますと大きく様変わりをいたしております。このことは、著しい自動車社会の進展と消費者ニーズの多様化が大きくかかわっているものと考えております。  こうした背景の中で近年、大型ホームセンターや駐車場完備の郊外店舗の進出は、もはや通常化をいたしておりまして、いつでも手軽に買い物ができ、まして24時間営業といった営業形態を持つコンビニエンスストアの進出も、今やめずらしいことではなくなってきております。  わが国には、自由な経済活動の保障、また、自由競争という社会原則がありまして、国の施策面におきましても、大幅な規制緩和の流れの中でそれまで存在をしておりました「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律」、俗にいう「大型店舗法」が「大規模小売店舗立地法」という大型店舗の周辺の生活環境保持といった観点での規制をする新法に変わってまいってきております。  一方、よい品を安価に求めたい消費者としての立場も考慮いたしますとき、一概に規制すべきとの見解に立つことはできないことも御理解をいただきたいと存じます。  そこで、当市においても、このような状況を踏まえまして、このほど勝山市商店街活性化推進事業補助金交付要綱を新たに制定いたし、地元商店主の方々の自助努力に報いるための支援体制を整えたところでございます。この要綱は、従来の勝山市商業共同施設補助金交付要綱を大きくグレードアップいたしまして、ソフト事業や個人にも補助金が交付できるようになってきております。  この要綱につきましては、マスコミからも大変注目をされまして、県内外の自治体からも多くの照会があり、今後の効果を大いに期待をいたしているところでございます。  今後は、この要綱を事業者各位が創意工夫の上、十分と御利用いただき、商店街等の振興と活性化の一助としていただきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。  次に、2番目の、繊維産業を中心とする諸工業の実態についてでございますが、御案内のとおり、当市の工業につきましては、繊維産業が市内事業所数の約7割、就業比率では約6割、製造出荷額では約5割近くを占めており、当市工業の中核をなす産業でございます。  低迷が続いた日本経済も、ようやく景気底入れ感が見えはじめておりますが、今後、さらなる回復を望むところでございます。  本県の繊維産業については、業界関係者からの情報等によりますと、一部業種にあってはゆるやかな改善傾向が見られるものの、長引く景気低迷の影響や、個人消費の冷え込みが回復せず、依然、生産活動は厳しい状況が続いております。また、中国をはじめ東南アジアからの安価な衣料品輸入の大幅な増加や、衣料品の消費低迷に加えまして、生産基盤を人件費等の安価な海外に求める傾向も依然根強く、繊維産業を取り巻く環境は、厳しい現状にあります。加えて、後継者難も加わり、廃業を余儀なくされている企業も増えてくるやにお聞きをいたしております。  このような厳しい状況の中、各企業におかれましては、製品の高付加価値や新分野進出図るための積極的な施策が展開されております。ハイテク資材や土木資材、車の内装材といった非衣料分野で業績を上げている企業もございまして、新しい事業分野の開拓を目指して頑張っている企業、いわゆるベンチャー企業でございますが、国の中小企業創造活性化促進法の認定を受けた企業が、現在、当市内に繊維関係を中心に4社ございます。全事業所数に対する割合では、県下では鯖江市に次ぐ高率となっております。今後、ますますの活躍が望まれるところでございます。  また、新製品の開発につきましては、奥越地域地場産業振興センターが中心となり、越前和紙を使った紙糸による織物の開発が進められてきており、ようやく製品化のめどがつきつつあります。本年12月6日より東京で開催されております繊維総合見本市「ジャパンクリエーション2001」にも出展をいたし、販売の拡大を目指しているところでございます。  繊維関係以外におきましても、機械部品製造業でも業績を上げておられ、工場の増設を予定されている企業もございます。  今後、各企業がいかに独自性を発揮し、新たな分野を開拓していくかが生き残りの鍵となるものと考えておりますので、市といたしましても、今まで以上に業界等との連絡をとりながら、企業努力では補えない分野につきましては積極的に支援をしてまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
     次に御質問の、企業誘致等の雇用対策について御答弁を申し上げます。  まず、勝山管内の雇用情勢についてでございますが、有効求人倍率で見ますと、10月期は9月期の0.98倍を大きく上回る1.27倍となり、0.29ポイントの上昇となっております。また、一時の急激なリストラによる解雇者も、最近は減少傾向にあり、雇用情勢は落ちつきを取り戻してきております。  しかしながら、10月期の有効求人倍率の大幅な上昇は、冬期間のレジャー施設の臨時求人増加が大きく影響いたしておりますもので、素直にこれを歓迎すべき結果とは言えず、議員御指摘のとおり、依然として厳しい状況が続いております。  こういった状況におきまして、雇用環境の改善は重大課題であり、雇用行政の最前線にございますハローワークをはじめ、奥越の雇用の安定開発を目指した多様な事業展開をいたします「おくえつ雇用開発協議会」等の関係機関と連携を密にし、今後とも雇用対策に取り組んでまいりたいと存じます。  次に、企業誘致でございますが、本施策は、若者の定着、雇用の創生の上で極めて重要と考えております。近い将来、中部縦貫自動車道の開通により北陸自動車道の福井北インターに直結いたし、交通アクセスは格段に向上いたしますし、当市の豊富で良質な労働力と協力的な地元の受け入れ体制、そして、工業振興助成金制度などの相乗効果により、企業誘致の追い風になるものと期待をいたしております。  現在策定中の勝山市総合計画の中でも企業誘致につきましては、最重要施策として位置づけをいたしておりますし、その推進につきましては、今後とも鋭意努力をいたしてまいりたいと存じますので、御理解と御協力を賜りますよう、お願いを申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 高野農務課長。   (農務課長 高野 忍君 登壇) ○農務課長(高野 忍君) 4番目の、農地の減反政策への対応について御答弁申し上げます。  平成12年度の現状といたしましては、水田面積が1,766ヘクタールございまして、そのうち生産調整につきましては、加工用の米を含めまして450ヘクタール、約25.5%の目標となっております。また、平成13年度につきましては、本年度の方策もありまして、全国で5万ヘクタールの上乗せとなり37.5%、当市におきましては、36ヘクタールの上乗せとなり27.5%の目標となっております。  このように、広大なる水田をその本来の目的以外に使用することは、農家の皆様方にとって非常に大きい犠牲を払われているところでございます。しかし、このことが価格の安定、価格低下の歯止め策と御理解いただき、今日まで実施してまいったところでございます。  議員御指摘のとおり、農家の方々は、自ら作る作物には自信を持っておりますし、実際に水稲は、福井米の中でも高い評価を得ております。しかしながら、全国的に考えた場合、生産調整を実施しなければ米の需給関係はバランスが崩れてしまい、価格の低下は目に見えております。  農家の皆様方には、生産調整に対する限界感がありますが、それでも市といたしましては、米生産農家の経営安定を図る観点からもやむを得ないものと考え、農業者、JAなど関係機関と手を携えながら円滑な推進を図ってまいりたいと考えております。  また、これらの現状を踏まえ、今後の農業、農村に明るい展望が開かれるような施策の実施を目指すとともに、JAなど農業関係機関と連携しながら、国・県への施策の実施に対する要望の声を大きくしてまいりたいと存じておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。 ○議長(北山謙治君) 加藤保健衛生課長。  (保健衛生課長 加藤敏彦君 登壇) ○保健衛生課長(加藤敏彦君) ただいま笠松捷多朗議員より御質問のありました、市役所内の、部・課間の連携の実際の中での、平成11年2月から4月のごみの対応について御答弁申し上げます。  平成11年2月1日から26日まで、市内60カ所の会場で、部課長全員と保健衛生課の職員全員及び市民福祉部の係長級以上の職員の協力体制を組織いたしまして、1会場4名の職員で、1日3ないし4会場で地区説明会を実施いたしました。また、これら地区説明会と並行といたしまして、保健衛生課、クリーンセンター、グリーンヒル上野の職員全員と、市民福祉部の係長級以上の職員の応援体制のもとに、各事業所、各種組合、各種団体等への個別説明会を、土曜日、日曜日、昼夜を問わず実施いたしました。  その後の3月1日からのごみ分別試行期間の1カ月間は、市内可燃ごみステーション約420カ所におきまして、市職員全員の連携のもとに街頭指導と啓発活動を、最低2回以上の応援体制で展開いたしました。  以上のように、まず、係及び課で検討し、その内容によりまして部の応援を求め、さらには、全庁体制の連携のもとに対応してまいったところでございます。  今後も、このような基本方針のもとで対応してまいりたいと存じますので、よろしく御理解を賜りますよう、お願いを申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 3番。 ○3番(笠松捷多朗君) 大変御丁寧にお答えいただきまして、ありがとうございます。  若干、追加質問をさせていただきます。  2番目の、市職員採用試験の実態といいますか、私も嶋田市長公室長に2度ほどお会いしてそういうお話をお聞きしましたけれども、2次試験を受けた人物が、どうも、面接を受けているときに「これは、俺はだめだ」というふうな感想を持ったということなんですが、それは、考えてみりゃ、そう取り上げて言うことでないかもわかりませんが、本人とか家族にしてみますと、何か1次試験でもう決まっちゃったなというようなことなんで、1次試験においてそういう本人の資質とかそういうことが計られているのかなと、そのへんについて、もう少し御説明をいただけたらありがたいかなと思います。  それから、もう1つは、新しい第4次総合計画の中の産業面のことについては、第3章の施策大綱の3番目に「産業と町の賑わいなど、若者に魅力あるまちづくり」というところがありまして、この中で主な施策、農林水産業の振興とか、工業の充実とか、賑わいある商業地づくりとか、観光リゾート産業の推進とかありますけれども、商工観光課長からもそのへんのお話がありましたけれども、第4次総合計画の中で、特に工業の充実に対してどのようなイメージを持っておられるのか、企画課長の御説明をお願いしたいと思います。  以上2点についてお願いいたします。 ○議長(北山謙治君) 嶋田市長公室長。  (市長公室長 嶋田伊佐男君 登壇) ○市長公室長(嶋田伊佐男君) 今ほど再質問で、職員採用試験の第2次試験等につきまして御質問いただきました。  先ほども御答弁申し上げましたように、あくまでも受験者の公務員としての適性能力を判断いたしまして、最終的に合格者を決定しているということが実情でございます。  受験者につきましては、あくまでも個人個人のそういった資格の中で本人がそのようなことを感じられること等もあるかもわかりませんけれども、前もって申し上げましたように、適正に能力があるかどうかを最終判断をいたしておりますので、御理解を賜りたいと思います。 ○議長(北山謙治君) 松村企画課長。   (企画課長 松村誠一君 登壇) ○企画課長(松村誠一君) ただいま笠松議員から再質問のありました、安定した産業構造について、総合計画策定担当の立場から御答弁を申し上げたいと思います。  当市では、勝山市工業振興条例に基づきまして工業立地等にかかる様々な支援を講じておるところでございます。また、国の低開発地域工業開発促進法や福井県の制度融資などについても、いろいろとお知らせをしながら安定した産業基盤づくりに努めておるところでございます。  しかしながら、御指摘のありましたように、社会情勢の変化の中でこれまでの産業支援策がこのままでいいのか、あるいは、地場産業に対して新たな支援策ができないか、こういった点が課題となっております。  現在、関係課で、この点について協議を重ねて、13年3月までにまとめる予定であります基本計画、その中で具体的にまとめるべく作業を進めておりますので、よろしく御理解のほどをお願いいたしたいと思います。 ○議長(北山謙治君) 3番。 ○3番(笠松捷多朗君) 私のは、非常に幅広く、ちょっと漠然とした部分も多い質問でございましたけれども、特に今、最後に問題提起をいたしました川にごみを捨てると、これがたまって、雪が降る前に大変川から水が溢れるというような部分もございますけれども、この対策について、市民ともども問題を大きく取り上げていただきまして、何とかしなければという対策を、実行に移せるような手だてをお互いがして考えていかないと、勝山の冬は楽しくならないというふうに考えますので、これを要望いたしまして、非常に難しい質問もいたしましたけれども、私の一般質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。 ○議長(北山謙治君) 次に、井上 馨君の質問を許します。    (1番 井上 馨君 登壇) ○1番(井上 馨君) 私は、質問を許されましたので、市政全般の中から、通告に従いまして次の2点について質問をさせていただきます。  まず、1点目は、京福越前本線存続の取り組みについてであります。  私は、京福越前本線は何としても残すのだとの決意のもとに質問をさせていただきます。  京福越前本線の存続について、取り組みは、京福電鉄より廃線の表明があった時点から存続すべきとし、市民各層、市内各団体の協力のもと連携を取りながら様々な施策を進めながら今日までまいってきております。ここで今一度、京福越前本線の存続の基本理念と、これまでの取り組みについて、経過を説明ください。  また、今後の方針、方向は、どのようになっておるのか、お尋ねいたします。  ところで、京福電鉄としては越前本線の廃線の方針は変わっていないのではないでしょうか。どうしても電車の運行を続けるとすれば、京福電鉄は第三セクター方式による運営を要望しているというふうに聞いております。それに対し、勝山市を含む沿線市町村、あるいは県は「これまでの行政支援でどうか」というように聞き及んでおります。第三セクターによる鉄道事業の運営は、全国的に一時期、相当行われましたが、現在、苦しい経営を強いられている企業体が多いと聞いております。  いずれにしても、市民のだれしも京福越前本線の存続を望んでいるわけであります。ただ、京福越前本線存続には多額の金が必要だということであります。毎年、鉄道事業の欠損補助のため市民の税金が使われていることも承知しなければならないわけでございます。これからも、京福越前本線の電車を守るためには、市民に負担を求め続ける必要があります。  私は、少々厳しく言わせていただくなら、「乗る運動」等の活動にムード先行のきらいがあり、存続には公的資金、平たく言えば私たちの税金が使われていることへの説明が不十分であると考えますが、見解をお聞かせください。  次に、2点目といたしまして、長尾山総合公園事業についてであります。  今年の夏、恐竜エキスポふくい2000は県立恐竜博物館の完成事業として開催され、県内外から多くのお客様をお迎えし、大いに勝山の名を知っていただく機会を得ました。  そこで、お尋ねしますが、長尾山総合公園事業の現在までの進捗状況は、どのようになっておりますか。  本事業について、市民の中には様々な声があります。理事者はこれまでも機会あるごとに、本事業は必要な開発であり、進めるので理解してほしいとの姿勢であります。また、今後の事業推進に当たっては、市の財政状況・財政力を勘案し、全体計画を押し進めるとしております。  ところで、国・県とも財政状況は厳しく、これからの公園整備の推進に当たって、今後とも国・県の支援・協力をいただけるのか、理事者はそのところをどのように見ているのか、お伺いいたします。  さて、公園内の施設整備に当たっては、市民の要望している施設を優先的に順位づけ整備できないか。  スポーツ・体育施設は勝山市の場合、県内他市と比較しても見劣りしております。若者の定着・交流人口の増加のためにも早急な整備が望まれます。  一部に「大型開発は必要なし」との声が聞かれますが、これは、既に社会資本が充実した都市住民の身勝手な言い分であります。我々のような地方都市では、必要な社会資本の整備がまだまだ遅れております。大きな都市の住民の声をまともに受け、あたかも私たちのふるさとがいろんな面で整備されていると勘違いしておられる方もおられるようですが、そのところはしっかり現状を把握しておかないと、市の将来発展は望めません。  もちろん、市の財政状況や市民に密着した教育・福祉・生活サービス面を低下させないように注意を払いながら進めることは当然であります。  私は、さきの9月定例議会において、冬期国体の誘致について質問をさせていただきました。前向きな答弁をいただいております。真剣に国体誘致活動を展開するならば、公園内においてスポーツ施設の整備充実を図る必要があると考えるが、どのようなお考えをお持ちなのか、お伺いをいたします。  以上をもちまして、壇上からの質問を終わります。 ○議長(北山謙治君) 今井市長。   (市長 今井三右衛門君 登壇) ○市長(今井三右衛門君) 井上議員の質問にお答えをいたします。  1番目の、京福電鉄の存続につきましては、担当する課長のほうから答弁をいたします。  2番目の、長尾山総合公園事業についてでございますが、長尾山では恐竜博物館が10月7日に再オープンいたしまして、休日でも2,000人ほどの来館者がございまして、大変盛況であるということでございます。他の施設では現在、恐竜エキスポ関連施設の撤去作業がほぼ終了いたしまして、水田を埋め立てて駐車場等を利用いたしました一部分の撤去を残すだけとなっております。  現在までの進捗状況についてでございますが、用地については、1期事業、85ヘクタールのうち約83%に当たります70.5ヘクタールが買収済みとなっております。公園施設につきましては、これまで公園計画にあわせて造成を行い、エキスポの諸施設が配置されていたところでございます。撤去後の広場については、平成12年度の施設整備の工事を一部発注したところでございます。これによりまして、本年度までの整備率は、事業費ベースで約80%となっております。  今後の進め方についてでございますが、13年度での整備を早い段階に発注させていただき、1期エリアの60%ぐらいを、夏場をめどに供用開始し、多くの市民の方々の憩いの場になると思っております。  第1期事業区域の残るエリアにつきましても、平成15年度までに随時供用開始していかなければならないと考えているところでございます。  2期事業につきましては、地元での長尾山開発推進協議会の中でこれまで協議させていただきました方向で、建設省の都市公園事業として補助を受け、市の財政力にあわせて十分と検討し、計画してまいりたいと考えております。  施設の整備順位や施設内容につきましては、市議会をはじめ多くの方々から御意見をいただきながら計画に反映させ、事業を進めるべきと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。  よろしくお願いをいたします。 ○議長(北山謙治君) 木下京福電鉄越前本線存続対策室長。 (京福電鉄越前本線存続対策室長           木下 潔君 登壇) ○京福電鉄越前本線存続対策室長(木下 潔君) 井上議員の京福越前本線存続の取り組みについて御答弁申し上げます。  鉄道は、公共交通機関として市民の日常生活を支えるとともに、地域の交通の足として、通勤・通学や交通弱者、高齢化社会を迎えた今日、沿線住民にとってはなくてはならない交通手段であります。また、地球環境問題や地域の社会経済活動にとっても極めて重要な社会資本であります。  平成4年2月に越前本線の一部、勝山・東古市間及び永平寺線の廃線表明以来、市及び市議会は、県、県議会、京福電鉄、関係機関等に対し存続を強く要望するとともに、当市においては、現在の京福電車利用促進会議の発足や、京福電鉄越前本線存続対策特別委員会及び京福対策室を設置し、電車の存続に向けて全力を上げる体制を整え、「乗る運動」を展開するとともに、市民一丸となって利用促進等に取り組んでまいりました。その結果、平成9年3月に県並びに沿線5市町村及び京福電鉄の間で基本合意が成立し、平成10年度から12年度までの3年間、行政支援による電車の存続が決定したわけでございます。  この間、ハード事業や行政支援による近代化整備設備事業として、勝山駅を中心とした駐車場の整備、トイレや上屋の新設、駅舎の冷房化、新型車輛の導入、「恐竜王国・勝山」や当市のキャラクターを描いたペイント電車の製作等に取り組み、従前の回数券・定期、団体利用の助成制度や冬期間の市内循環バスの運行、1区間無料電車・バス乗り継ぎ乗車券の発行等を継続してまいりました。また、利用促進においても、京福電車利用促進会議を中心とした各地区・各種団体・地区子ども会等のイベントの実施、小・中学校等の電車を利用した遠足の要請、「京福電車と地球を愛する会」の会員募集等に積極的に取り組んできた結果、9年度の大幅な落ち込みから歯止めがかかり、11年度の乗車人員は対前年度比を上回り、本年度においても恐竜エキスポふくい2000の成果等で対前年に比べ大幅な増加となっております。  13年度以降の京福電車の存続につきましては、基本合意に基づき京福越前線活性化協議会で12年度中にそれまでの事業の成果を総合的に検証いたしまして、13年度以降の方針・方策を明確にすることとなっておりますことから、本年度に入り継続的に活性化協議会を開催し、協議と論議を重ねております。  13年度以降の存続につきましては、京福電鉄は「県及び地域の公共交通機関を預かる立場として、その使命を果たすべく、会社としては積極的に経費等の節減に努め、今後とも、精一杯努力はしていくが、鉄道事業を存続するためには、鉄道一会社のみでは経営には限界があり困難であることから、従来どおりの支援を引き続きお願いできることであれば、自治体と会社が一体となって経営の能率化等に取り組み、事業を継続していきたい」と申しております。  また、沿線市町村においては、活性化協議会の中で従来の越前本線、永平寺線に加え、三国芦原線の越前線全線の存続を前提に沿線市町村間の調整を行っており、県及び越前本線、永平寺線の5市町村においては、13年度以降も存続することで合意を得ております。  しかし、三国芦原線市町においては、各市町に対して県の支援要請の遅れから、議会対策や住民の周知等に時間がかかり足並みがそろっていないため、全市町の支援の合意が得られていないのが現状であります。  また、運営面につきましては、県及び沿線市町村は、従来の行政支援を主張しているのに対し、京福電鉄は長期継続の第三セクター化を要望しており、また、公的主体と鉄道会社が役割分担して支える上下分離方式の提案も、今後、活性化協議会において調整されるものと思われます。  議員御指摘の、公的資金を投入する件でございますが、これまでの道路整備とこれに伴うモータリーゼーションの進展により、交通体系は自動車交通への依存度を強めてきたことや、少子化の進展で利用者の増加が見込めず、国内の地方鉄道のほとんどが赤字経営で厳しい経営状況に陥っております。  規制緩和も導入されたことで、現在、三重県、広島、長野等、赤字路線の県及び沿線市町村の首長に対し、会社は廃線の申し入れをしたと聞いており、このような状態が続けば、国内の地方鉄道は消滅の恐れがあります。  今後、地球環境問題等に対する市民意識の高まりから、交通の分野においても環境への負荷の少ない交通体系を形成することが要請され、また、急速に進展する高齢化社会の到来と、高齢者の社会参画等に伴い、今後、一層その必要性は高まってくるものと考えられることから、公共交通機関である鉄道も、道路同様に社会資本ととらえ、鉄道事業を支えていくことが必要であると考えております。このためには、市民へのコンセンサスは当然必要と理解しております。  当市におきましても以前に、市内全世帯の7割に当たる二万一千余の署名が集まり、存続の意思を確認した経緯もあり、また、毎年開催しております京福電車フォーラムや広報紙の掲載、そして、各地区、各種団体等の会議と、あらゆる機会をとらえて市民各位に理解を求めております。  今後とも、理解をいただけるよう啓蒙に力を注いでまいりたいと考えておりますので、御理解いただき、議員各位におかれましても、今後とも一層の利用促進に御協力くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 1番。 ○1番(井上 馨君) 今ほどは、市長はじめ担当部門から御答弁をいただきまして、大筋で理解を深めたところであります。  京福越前本線存続、長尾山公園事業、いずれも勝山市の将来にとって重要な施策であります。対応を誤らないようにお願いしたいものでございます。  また、市民には、言いにくいことも、あえてはっきりと言う勇気を持って対処していただきたいとも思います。  市職員の方々、特に幹部級の方々は、市長を支えると同時に、市民が主役であるとの意思をもって職責を全うしていただきたいということを要望し、私の質問を終わります。 ○議長(北山謙治君) 休憩いたします。  ────────────────────     午前11時44分 休憩     午後 1時19分 再開  ────────────────────
    ○議長(北山謙治君) 再開いたします。  午前中に引き続き一般質問を続行いたします。 ○議長(北山謙治君) 山田安信君の質問を許します。    (5番 山田安信君 登壇) ○5番(山田安信君) 日本共産党の山田安信です。  今井市長は、今議会をもって退任されますので、今後の市政運営の課題は新しい市長と議論したいと思いますので、きょうは積み残された課題と当面の問題のいくつかについて市長の見解を伺います。  まず、情報公開条例について質問します。  昨年の12月議会で議決し、今年4月から施行されてから8カ月が経過しました。  そこで、まず、この情報公開条例は何のためにあるのか、改めて、市長や理事者が条例の目的をどのように理解しているか伺います。  次に、開示請求の実績について伺います。  情報公開条例は市民が自発的に情報を求めなければ何の役にも立ちませんから、この条例の利用状況は、市民がどの程度積極的に市政に参加しているかを示すバロメーターの一つであります。  そこで、この間の開示請求は何件あったか、そのうち、この条例施行以前の情報を開示請求されたのはどのくらいか伺います。  条例の目的から考えますと、市民の請求に積極的にこたえて、説明責任を果たすのが行政の責務です。  ところが、私もこの制度を利用して情報請求してみましたけれども、一部不開示とされましたし、市民からは、受け付けすら拒否されたということも聞いております。これでは、市民の知る権利を保障し、行政の説明責任を果たすことに逆行していると言わざるを得ません。  そこで、これまで不開示としたのは何件あるのか、また、受け付けすら拒否したのは何件あったのか伺います。  次に開示、不開示の判断基準について伺います。  私が、一部不開示とされた情報につきましては、異議申し立てをしたところ、発足直後の情報公開審査会で、公開が妥当と判断されたようです。率直に言いまして、これまでの審議会などでは、行政の判断を何でも是認するのではないかと懸念しておりましたけれども、今回の判断は、私の懸念を吹き飛ばす画期的なものであったと評価いたします。私は、情報公開審査会が良識を発揮されたことを評価しております。  さらに、市長も不開示に固執せず、潔く開示されたことを評価しております。  しかし、さらに欲を言えば、なぜ最初から公開としなかったのか疑問です。私は、異議申し立ての趣旨については開示請求のときから伝えてあったのに、なぜ判断を誤ったのかということです。  そこで、この開示か不開示かの判断は担当者任せになっているのか、それとも、市長の個人的な判断になっているのか、それとも、行政の組織的な手続きがあるのか伺います。  特に今回の事例については、行政訴訟法で公開されるという情報ですから、他の法律の常識的な知識があれば最初から開示されたはずです。行政の組織的な手続きが行われながらもし判断を誤ったとするならば、これまで従来設置されております条例審査会などの既存の制度すら機能しているのか疑われます。  そこで、開示や不開示の解釈はどこが行っているのか、さらに、その判断基準はあるのか伺います。  次に条例施行以前の情報の開示について伺います。  情報を期限で制限しますと、市民は継続性のある事業を理解することが不可能になりますので、条例の目的を実現するには、公開できるものは積極的に公開すべきと考えます。  この間の実績を見ますと、勝山ニューホテルの開業以降の経営状況がよくわかるように99年度分も開示されております。これは大いに評価したいと思います。  そこで、今後とも、こうした事例を踏まえて、条例施行以前の情報についても、公開できるものは積極的に公開されるというふうに理解してよいか伺いしたいと思います。  次に、福井空港周辺整備基金の問題について質問します。  今議会に上程された補正予算には、福井空港周辺整備基金貸付金の元金1,000万円と、利子として約130万円が、諸収入として計上されております。  これは先ごろ裁判所が、地方自治法の定める議決がない違法な支出として福井県知事に返済を命じた判決が確定したことによると思います。  そこで、まず、この判決確定ではだれが違法な手続きをしたとされるのか、答弁を求めたいと思います。  勝山市の貸付金もこの判決を援用して、財団法人から元金が勝山市に返還されたのは理解できます。同時に、判決では民事訴訟法で定められた年利5%に相当する額の返還を知事に命じたはずです。  これは、違法な貸し付けに対する損害賠償金ですが、それでは、今回の補正予算の利子収入はだれが支払うことになっているのか伺います。  この判決は、財団が空港周辺整備という貸し付け目的を逸脱して支出したということを認定したものではなくて、あくまでも知事が地方自治法の定めの議決を経ないで貸し付けたことが違法と認定したのですから、違法な支出であると認識していなかった第三者の財団には責任がないのではないでしょうか。すなわち、補正予算の利子収入は民事訴訟法で決められた損害賠償であり、空港周辺整備事業とは何のかかわりもないのです。もし補正予算の利子が財団から支払われるならば、これは財団が、知事が負担すべき損害賠償を肩代わりするものであり、明らかに目的外支出となります。  市長は、利子収入の性格についてどのように理解しているのか伺います。  市長は以前、裁判で敗訴して支払いを命じられたときに、事業が、裁判に負けても必要だったということを主張しながらも、自己責任で負担されました。  私は、今回の問題でも、裁判で負けたら責任者の負担というルールを守るべきであり、裁判で敗訴しながら、この損害賠償を税金で尻ぬぐいすることは認められないと考えます。  このルールからしますと、まず違法な契約をした市長が損害賠償金を支払うべきです。もし市長が、この契約では福井県知事の言うとおりに事務手続きをしたので知事に責任があるというふうに考えるならば、改めて市長が知事に損害賠償を請求すべきと考えますが、市長の見解を伺います。  次に、勝山市の無利子貸付金が適正に運用されているかについて質問します。  先ごろ福井地裁は、福井県が空港事業の推進のために違法な飲み食いをしたと認定されました。福井空港周辺整備基金も、この違法な飲み食いをしたとされる県の職員が運用しており、勝山市の貸付金も違法なものに使われているのではないかと疑わざるを得ません。  地方財政法では、勝山市にも貸付金の監査権が規定されております。  そこで、市長は、この勝山市の貸付金が適正に運用されているか監査し、資料公開を要求する考えはないか伺います。  次に、福井空港整備事業が原発推進の取引材料にされている問題について市長の見解を伺いたいと思います。  今年10月に福井県は「原子力発電における安全確保および地域振興等に関する要望」を政府に提出しました。これによりますと、「福井空港の整備、北陸新幹線の建設などを要望し、本県がわが国のエネルギー政策の推進に協力してきた経緯及び本県の実情を十分認識いただき、次の要望事項について特段の御配慮を賜りますようお願い申し上げます」と記されています。  新聞報道では、空港と新幹線を高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開の取引材料にしているという指摘もされております。  世界各国では、安全性が確保できないとの判断から高速増殖炉政策は中止されております。  しかも、この「もんじゅ」はナトリウム事故を起こしており、最近では検査機器の開発すらいき詰まっていることが明らかになっています。  こうした中で原発と福井空港整備などを取り引きしている知事の態度は、県民の安全からも許せません。  市長は、こうした知事の態度についてどのように考えられるのか伺います。  次に、恐竜エキスポについて質問します。  一部マスコミなどで大成功という論調がありますけれども、私は、たった2カ月のイベントに28億円もの税金投入をした費用対効果は本当にあったのか、冷静に現実を直視する必要があると考えます。  このイベント直後に、福井市のフェアモールのオープンには、金曜日にもかかわらず8万人が来たと聞いて、私は正直なところ愕然としました。単純に比べるわけにはいきませんけれども、集客も、売上も、継続した効果も、桁違いです。  エキスポの目的の一つは宣伝効果でしたけれども、確かに宣伝効果はあったものの、その宣伝は単独で地域経済に効果をもたらすものではなくて、この条件を持続的に生かさなければ役に立ちません。  そこで、エキスポのあとの目的であった観光振興と地場産業振興にはどれだけ効果があったでしょうか。エキスポ後も、恐竜博物館には月平均2万人の入館者があるということです。しかし、この程度では残念ながら観光拠点にはなりきれませんし、県内の観光振興にも直接結びついたという成果は残念ながら聞かれません。  この対策はこれからだと言われるかもしれませんけれども、私は、これは逆で、受け皿があってこそ効果が発揮されるのであり、もし受け皿がなければ、この効果は期待できません。  結局、イベントは短期的な効果はあるものの、現実はかなり厳しく、観光振興の底上げを期待することには無理があったのではないかと考えます。  地元産業振興についてはさらに深刻で、このイベントは、博報堂が企画から運営までほとんどを仕切り、物品販売でも、市内の商工会議所など地元の要請すら排除され、地元優先の原則は全く果たせませんでした。  私は、恐竜エキスポをすべて否定するつもりはありませんけれども、今回の教訓から、イベントそのものが問われているのではないかと思います。  エキスポ開会直後に開催された県内7市の議員研修会で鯖江市のある議員が「鯖江市も体操選手権で地域経済活性化を期待したが、期待外れだった。勝山市も同じようになるのではないか」と指摘されたことを今でも鮮明に思い出します。  イベントの最大の問題は、先にも指摘したように持続的な効果がほとんど期待できないということです。勝山ニューホテルも、エキスポ期間中は何とか採算がとれたものの、その後は逆戻りしています。  2つ目の問題は、イベントのノウハウを生かしてイベント後も自発的な動きがつくられるなど、地元の力を育成できたかどうかということです。  博報堂が取り仕切り、地元の意見が反映されず、しかも、情報は非公開にされ、決定だけが押しつけられました。これでは、県民の知恵と力を結集することも、地元の育成にも結びつきません。  私は、これらの問題が今回の特有の弱点としてあるのでなく、もともと短期イベント特有の本質的な問題ではないかと考えます。  イベントは、次代のニーズに噛み合わなければ失敗しますから、地元の意見を積み上げようとしても、時間をかけて準備することは困難です。しかも、効率的な運営をするには県内の経験では対応できませんし、地元育成という気の長い取り組みになれば、さらに採算が困難になる可能性が高い。  こうしてみますと、もともと短期の大きなイベントは、持続的な効果や地元の自発的な育成には不向きな性質を持つものではないかと思えます。  もしイベントに持続的な効果を期待するならば、例えば左義長まつりのように、イベントも持続的なものにする必要があると思います。もし今回の28億円を地元の自発的な取り組みとして、毎年3億円づつ10年間続けたら、新たな文化をつくるなど違った効果をもたらしたかもしれません。  市長は、こうした問題をどのように考えておられるのか、見解を伺います。  次に、恐竜エキスポの赤字処理問題について質問します。  今回のエキスポでは、勝山市も多くの市民も最大限の協力をし、入場者は当初計画を大幅に上回りました。ところが、福井県の実行委員会は、約2億円の赤字が発生したと発表しています。  私は、これまでも市長に「もし赤字が出ても、勝山市は負担できないということを知事に伝えるように」と指摘しましたが、残念ながら悪い予想が的中してしまいました。福井県は、勝山市も含めて負担を要請したいような態度ですけれども、私はこれは道理が通らないと考えます。  もともと勝山市は、この企画も財政計画も何も相談されることなく、2億5,000万円の負担を求められただけで、何の責任もありません。赤字の原因が勝山市にあるなら多少は考慮しなければならないかもしれませんけれども、勝山市は責任以上の協力をしたはずです。しかも、天候に恵まれて、天災でもありません。  こうした点を考えますと、今回の赤字は企画そのものに問題があったのでないかと思われます。私は、このイベントを企画した博報堂こそが赤字を負担するのが道理ある解決法法だと思います。  どんな商売でも、赤字になったら自己負担が原則です。エキスポに出店した業者は、赤字になってもだれも負担してくれません。  市長は、今回の赤字について、勝山市としては一切負担できないと知事に伝える考えはないか、伺います。  次に、高校問題について質問します。  福井県教育委員会が奥越の高校の統廃合を検討しているということから、勝山南高校が統廃合されるとマスコミが報道し、勝山南高同窓会やPTAが存続を求めて陳情されたり、勝山市PTA連合会が情報交換会を開催したり、高等学校教職員組合の実行委員会がシンポジウムを開催するなどの取り組みが行われてきました。議会でも、高校教育制度の問題だけでなく、勝山市の産業や市民生活など多面的な検討が必要との指摘がこれまでもされてきました。  こうした経過の中で勝山市の高校問題検討委員会は、この問題を考える上でどんなことを検討すべきか広く市民の意見を集約するために議会質問を契機に設置されたと思います。この委員会の役割についても様々な議論があり、議会や市長や教育委員会が設置するような審議会などとは異なり、あくまでも各界、各層の方々により構成された任意団体として設置されたものと理解しております。  そこで、改めてこの高校問題検討委員会の役割について、事務局を担当された教育委員会の見解を伺いたいと思います。  もともとこの高校問題検討委員会は、結論を出したり方向性を決める機関ではありませんが、この委員会で出された意見は、奥越の高校教育のあり方を考えていく上で参考となるものです。委員会は、5月に設置されてからこれまで、委員の皆さんの慎重な討議が進められ、このほど意見書が作成されたと聞いております。  そこで、この委員会の意見書はどのような性格のものと理解すべきか、これも教育委員会の見解を伺いたいと思います。  私は、この委員会では、多くの市民の疑問や意見を網羅された議論が行われたと思いますし、ここで出された意見を踏まえて、市民がなるほどと理解していただくような方向性を、今後、県教委が示されるものと期待しておりますし、勝山市も議会も市民の期待にこたえる責務があると考えます。  そこで、高校問題検討委員会の意見書は、今後、どのように取り扱われるのか、これも教育委員会の見解を伺いたいと思います。  以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(北山謙治君) 今井市長。   (市長 今井三右衛門君 登壇) ○市長(今井三右衛門君) 山田安信議員の質問にお答えをいたします。  1番の情報公開、そして、2番の福井空港問題については、担当する部課長のほうから答弁をいたします。  3番目の、恐竜エキスポふくいについてでございますが、このたびの恐竜エキスポは、多くのボランティアと市民各位の御尽力によりまして成功裏のうちに終了いたしたのでございます。改めて関係各位に対しまして感謝の意を申し上げる次第でございます。  市では、このたびの恐竜エキスポは、勝山市にとって経済的な効果とともに、地元産業の活力の育成、それに「恐竜王国・勝山」を全国に発信することができたことの効果があったものと評価をいたしております。  宿泊関係者やタクシー業者、一部の飲食業では、入り込み客の数の増によってその効果が顕著に現れております。そして、何よりも勝山市民が一つの目的に向かって活動し、成功させたという自信が育ったという効果が最も大きかったとともに、「恐竜王国・勝山」を全国にアピールすることができたこと等によって、勝山市における費用対効果は十分にあったものと考えております。  県実行委員会では先ごろ、収支見込みと経済波及効果を発表されましたが、収支見込みで約1億9,000万円の収入不足が発生する見込みとのことでございました。この収入不足の補てん方法について、現在のところ、県から具体的なお話を聞いてはおりません。  ついては、この件に関するお答えはこれ以上、もう今のところはできないので御理解をいただきたいと思います。  恐竜エキスポの運営会社の企画内容が悪かったのではとの御意見に関しましても、パビリオンの内容や運営方法等には賛否両論があろうと存じますので、市としては、結果論的な論議は避けたいので、コメントは差し控えさせていただきます。  また、恐竜エキスポ会場内における地元業者による物品販売の参加について、地元業者優先が思ったほど進まなかったのではとの質問でございましたが、私の知る範囲では、勝山市内の業者関係では地元優先があったものと理解をいたしております。  市では、この恐竜エキスポを一過性のイベントとせず、将来の勝山市の活性化に寄与すべく、恐竜エキスポ期間中に培われた有形無形のノウハウを生かしていきたいと考えております。  総合振興計画では、恐竜のまちづくりを主要なプロジェクトの一つに掲げ、恐竜を核とした多様な事業を展開してまいります。総合計画の実施計画策定の過程において市民の声を反映するために、過日、直接かかわった方々にお集まりをいただきまして、恐竜のまちづくり座談会を開催して、多くの参考意見やアイデアをちょうだいいたしたところでございます。  今後は、勝山市の特性でございます恐竜化石と県立恐竜博物館を積極的に活用して、恐竜のまちづくり活動を通して勝山市の活性化とイメージアップに努力してまいりますので、御理解をいただくようよろしくお願いを申し上げます。  次に、高校問題でございますが、御存知のように、勝山市の高校問題検討委員会は市議会の要請を受け設置されました。本年5月より約半年間、合計6回の検討をしていただきました。この委員会は、幅広い市民の声をいかに意見収集することが目標であり、熱心な検討がなされました。  これにつきましては、多数の市民生活に直接関係するものであり、影響が大きいことを踏まえ、検討委員会の意見を尊重して慎重に進めていきたいと存じますので、議会においても御検討いただきたいものと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。  以上、残る分野におきましては、部課長のほうから答弁をいたさせます。 ○議長(北山謙治君) 牧野総務部長。
      (総務部長 牧野昌久君 登壇) ○総務部長(牧野昌久君) 山田議員御質問の1番目の、情報公開条例について、2番目の、福井空港問題につきまして御答弁申し上げます。  まず1番目の、情報公開条例についてでございますが、勝山市情報公開条例は、市民の知る権利にのっとり、市が保有する情報の開示について必要な事項を定めるとともに、市の説明責任を明らかにすることにより、市政に対する市民の理解と信頼を深め、開かれた市政の推進に資することを目的といたしております。  この条例に基づきまして、これまでに開示請求のあった件数は、全部で9件でございます。5件が開示され、1件が部分開示から全部開示に変わり、2件が施行日以前ということで対象外とし、残りの1件は現在手続き中でございます。  条例によります開示、不開示の判断基準等についてでございますが、情報公開制度は、各実施機関が保有するすべての行政文書を開示することが原則であります。  しかしながら、実施機関が保有している行政文書には、開示することにより個人のプライバシーが侵害されるものもあり、また、法人等の正当な利益を著しく損なう恐れがあるもの、市政の適正な執行ができなくなる恐れのあるものなどがあり、条例第6条各号の不開示情報に該当するか否かを主観的、恣意的、あるいは従来の慣行だけを基準に判断することなく、原則として、主管課が制度の趣旨及び目的を尊重して客観的かつ合理的に判断することになっております。  また、開示、不開示の決定に当たっては、必要に応じて公開窓口と協議すること、統一的な運用や調整を図る必要があるときは、情報公開調整委員会に付議することとされております。  今後とも、勝山市情報公開条例の目的にそって情報公開の推進を図っていく所存でございますので、よろしく御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。  次に、2番目の、福井空港問題について御答弁申し上げます。  先般、福井空港周辺整備基金から貸付金1,000万円と、その利息129万3,150円の返還を受けたわけでございますが、判決により判断されたのは、貸付期間の延長手法が自治法施行令に定められている「債券の履行期限の延長することができない場合」のいずれにも該当しないのに期限の延長がなされたということが規定に違反しているということであります。つまり、現在の貸し付け状態が違法ということであり、財団法人の是非、もしくは財団への貸し付け自体を違法と認定したものではございません。また、市と財団との間に締結された貸付契約には、貸付金の返還が遅れた場合に、利息に関する定めがないため、民法404条に基づく民事法定利率5%の利息とされたものでございます。  財団に対しまして資料公開を要求すべきとのことでございますが、財団からは、毎年度ごとに事業報告書、事業計画書をいただいているところでございます。  また、貸付金の運用にかかる監査につきましては、県におきまして監査がなされていますので、県のほうに任せたいと思う次第でございます。  福井空港整備事業が原発との取引材料になっているのではないかということでございますが、昨日の県議会におきまして知事が答弁されましたように、そのようなことはないものと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  また、山田議員は、すぐ損害賠償とか行政責任はだれかとの御質問をされるわけでございますが、今回の判決は、先ほども申し上げましたように、県が貸し付けた貸し付けが違法な支出で、その損害賠償を知事に命じたものではないものでございます。したがいまして、その手続きが地方自治法に違反しているということでございました。それで、判決に従いまして県のほうでは、さきの9月議会において、貸付金、出捐金を改めて歳出予算に計上し、議会の議決をいただいたところでございます。  それで、各市町村の確認は他の6市しかいたしておりませんが、県下35市町村が12月議会で改めて歳出予算に計上し、議会の議決をお願いしているところでございます。  このようなことから、責任云々の話にはならないのではないかと思っているところでございますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 5番。 ○5番(山田安信君) まず、情報公開条例の問題ですけれども、先ほど、継続性のある事業の情報の取り扱いについてはちょっと先ほど指摘したように、99年度分を開示をされたと、私、これ、評価をしているわけです。ですから、これをぜひ原則にしていただいて積極的に市民の知る権利、これを保障して、市の行政責任を果たすというこの条例の目的にそって運用していくかどうか、これを原則にされるかどうかと聞いたんですけれども、この答弁がなかったので、改めてこれは答弁を求めたいと思うんです。  さらに、この問題についてはいくつか改めてもう一ぺん伺いたいと思うんです。  私は、これまでの議会での議論の経過を見ますと、市長は議会で私以外の同僚議員からも、情報公開条例を早く制定すべきじゃないかということで、ずっと議会でも議論があった問題です。従来、市長はどう言われていたか。これまでの膨大な文書管理、これを整理するのに時間がかかるので、しばらく条例制定まで待ってくれという話だったんですね。当然この発言には、当時の文書についても公開するのが原則だろうという認識の上での答弁だったというふうに理解するわけです。それならば当然、文書の整理は、もう私が議員になってからでも5年間、それで取り上げてきまして、制定まで4年間あったわけですね。  ですから、4年間で相当文書整理は進んでいるんだろうというふうに思いますので、どの程度文書整理が進んでいるのか。先ほど言った原則公開ということで運用されるかどうか、伺いたいと思います。  2つ目、もう1つ聞きたいのは、この条例が提案される前に総合行政審議会の答申を受けておりますけれども、この総合行政審議会の答申の中にも過去の情報の公開については非常に市民が関心が高いと。ですから、この公開はすべきだと。  ただ、行政側として、ない文書まで公開しろというわけにいかないので、「公開に努めるように」と、わざわざ報告書に盛られているわけです。このことをどういうふうに考えていらっしゃるのか、2つ目に聞きます。  それから、3点目には、その法的問題ですけれども、私、いろいろ調べてみたんですね。そうしますと、国の情報公開法でも、過去の情報については、現在保有している情報については公開対象になっています。県内7市でどうなっているか。御存知だと思うんですけれども、勝山市以外の6市については「情報公開に努める」という条文が明記されております。  そういう点では、市長のこれまでの答弁もありましたし、条例で、他市の法的な解釈をもってしても当然、公開が原則だろうというふうに思うんですけれども、このへんについて、どのように考えていらっしゃるのか、お聞きしたい。  福井県条例のことを持ち出されるんじゃないかなと思うんで事前に言っておきますけれども、確かに福井県条例については、本当に全国の都道府県レベルでは非常にまれな規定として勝山と同じような条項が盛り込まれています。しかし、残念ながら、毎年、全国オンブズマンの情報公開度ランクの発表がありますけれども、福井県はいつも下位を低迷しているということで、これは決して全国的な流れではないということを指摘しておきます。  もう1点は、先ほども指摘しましたけれども、他の法律でも、当然、公開を原則としているという法令はいっぱいあるわけですね。特に今回問題になった民事訴訟法の件、情報手続法なんかもそうです。こういったものも、過去の情報も提供するわけですから、市の情報公開条例で、施行以前のものを原則非公開とすることには道理が通らなくなるわけです。今回そのこともありまして、非開示処分が撤回されて開示になったと、こういう他の法律との整合性からも問題があるということを指摘したいと思います。  このことをどういうふうにされるのか。もしこういうことを抜きに実施をされますと、またもや異議申し立てをされて、行政としては適切な判断を欠くということが積み重なるというふうに思いますので、他の条例、法律等との整合性をどういうふうに考えるかという点をお聞きします。  それから、5つ目は、判例の点です。この問題でも、よく御存知と思いますけれども、これまでは、特に都道府県段階の裁判が多いんですけれども、実施機関と規定されていない警察情報も公開すべきという判例が続いております。こういう判例から見ても、知る権利というものは広く認定されているわけで、この理解からしてもどういうふうに運用解釈されるのかお聞きします。  それから、6点目の問題ですけれども、従来も、提示できるものは情報開示をされてきたんですね。私もいろんな情報をいただきました。議員になる前からも、必要な情報については公開をされてきております。そういう従来の、提示できるものは公開してきたという態度から見ますと、これは積極的に開示するのが整合性ある態度だというふうに思うので、この点についてもどういうふうにお考えか伺います。  同時に、先ほど情報公開の目的条項についての目的については条例の目的条項の説明がありましたけれども、本来、行政情報というものはだれのものなのかという点について、どういうふうにお考えなのか、改めて伺いたいと思うんです。  それから、9点目としては、私、これまで市長も自信を持って市政運営に努められてきたというふうに思うわけですね。それならば堂々と過去の情報についても説明責任を果たされるというのが当然の態度だというふうに思われるわけですね。まさか、これまでの行政の内容について自信が持てないから非開示というふうなことではないと思いますので、施行以前の情報を公開することによってどんな問題が生じるのか、具体的に説明をいただきたいというふうに思います。  それから、2点目の、福井空港の整備基金の問題ですけれども、今回、出捐金ということで勝山市が改めて支出をするという補正予算になっているわけですけれども、それでは、この出捐金は一体何に使われるかということなんですね。  先ほども総務部長から答弁があったように、今回の裁判所の判決というのは、この空港周辺整備事業財団が違法な事業を行ったということを認定されたわけではないんだと、こういう説明だった。その通りなんです。そうしますと、なぜ財団が金を、空港事業に不適切がもうないのにですよ、返還しなきゃいけないのかという話になるわけですね。しかも、この事務手続きはだれがしたかなんですよ。これは、この財団が手続きを怠ったんじゃないんですよ。部長も答弁されたように、地方自治法にのっとって理事者が議会に提案をして、議会がこれを議決をすると、議決案件になっているんですね。これを欠いていたんですよ。財団が提案するものでも何でもないんです。なぜ、じゃあ財団が金利負担をしなきゃならない責務が発生するのかという問題になっているんですよ。  だから、本来、違法な手続きをした行政がこの責任をおうというのが、これが当然のルールなんですね。そのことをどういうふうに理解されているのか、答弁の繰り返しになるかもしれませんけれども、改めて伺いたいと思うんです。  しかも、この収入については、入ってくるのは当然ですけれども、じゃ何でこのお金をもう一ぺん市民が負担するのかということです。違法の事務の負担を、勝山市が、市民が負う必要はないと、このことをどう考えるか。  私は、財団にお金がなくなってしまって、今後の運営に支障をきたすということがあるという話がもし出るかもしれません。しかし、実際調べてみますと、この財団には6億円以上もの留保金があるんですね。ですから、勝山市が出捐しなくても十分運営はできるわけです。  なぜこうなっているかと言いますと、もともとの貸付金が10年間の期間限定だったんですね。当然10年間のうちには空港はできるだろうという予想で10年間の貸し付けをしたわけです。そこで生まれた果実、これを周辺整備と事業費に使おうというふうに思ってたんですね。ところが、10年たってもなかなか事業が進まないということで、内部留保金が膨れ上がっちゃったわけです、6億円に。お金があるわけです。ですから、改めて、勝山市も県も含めてですけれども、財団に貸し付けをしなくてもいいし、当然、出捐金も出さなくていいというふうに私は思うわけです。  私は、基本的にはこの出捐金は撤回すべきというふうに思いますけれども、改めて見解を伺います。  それから、貸付金の運用問題ですけれども、先ほど総務部長は、県が監査をやっているからいいんだと、事業報告書をもらっているという話ですけれども、指摘しましたように、これは県だけが貸し付けをしているわけじゃないんですね。勝山市も貸し付けをしているわけです。この勝山市の仕事を県に委託をするなんて話にはならないんですね。当然、勝山市の収支については勝山市が責任を負うんで、福井県は責任を負うものではありません。  そういう点から言えば、勝山市としてしっかり監査もすべきだし、直接資料請求をすべきだというふうに思いますけれども、この点について再度、見解を伺います。  もう1つは、今回、もう一度1,000万円貸し付けをするという補正予算になっていますけれども、先ほど言いましたように、10年間で運用された果実を地域振興に使うというのがさらに5年も延びている。また延ばそうというわけですから、それ自体に問題があるということと同時に、この福井空港事業については、もし中止をされますと、周辺整備事業というのは必要なくなるわけですね。  今どうなっているかと言いますと、運輸省は中止相当という判断をして、そのあとまた、これ変わっておりません。確かに与党の判断も中止相当から保留というふうになりましたけれども、これは先送りで、地権者の方々の同意を得なければ撤回しないという態度ですから、まだこの福井空港事業が先に進むかどうかがまったくわからないという状況、しかもお金もあると。  だから、私は再貸し付けについては、今議会に上程するのではなくて、この様子を見て状況を見ながら判断をすべきだ。そのためには延期すべきだというふうに思いますけれども、御見解を伺います。  3番目の、エキスポ問題については、私、先ほども指摘しましたように、エキスポ全部だめだというふうに言っているわけではなくて、確かにエキスポにある波及効果というのはまったくなかったわけではないんです。しかし、短期型の大型イベントというのは、そもそも問題があるじゃないかと。今、聞きますと、県内でも小浜線の電化などを契機に、またイベントをしようというような雰囲気も出てきます。  そこで、改めて、今回実施されたのは勝山市、事業主体は福井県ですけれども、地元の勝山市としてやっぱり冷静にイベント効果というのを見なきゃいけないんじゃないかと。先ほど私、指摘したのは、こういう短期型の大型イベントに頼るんではなくて、本当に持続的な取り組みにこそシフトを変えていかないと、ねらった効果が期待できないんじゃないかと、そのことについてどういうふうに考えられているのかというふうにお聞きしたんで、べつにもう終わったことをとやかく言って、責任云々という話ではありませんので、このへんについて市長の見解を伺いたいということです。  ただ、赤字補てんについては、これは市長のときにイベントが終わってまして、市長の任期中にぜひこの問題、解決しておいていただきたいというふうな、私、気持ちがありまして、まだ今議会、今月25日まで任期がありますので、市長としてはこの間の経過を一番御存知ですので、福井県にそのことをきちんと伝えていただきたいというふうに思うわけです。  4つ目の高校問題についてですけれども、今後は市長も、この委員会の意見を踏まえて慎重な対応をしていきたいという御答弁でした。私もそういうふうに思うんですけれども、今後の取り組みがどうなるかということを一言指摘したいと思うんですけれども、私はこの委員会の意見を踏まえまして、市民が納得できる奥越高校のあり方というものを、まずは福井県がビジョンを示すべきだと、将来ビジョンを示す、それが大前提じゃないかと思うんですね。  ですから、それ以前に、勝山が3校がいいとか、4校がいいとか、そういうことを決めるということではなくて、勝山市としては、県が将来ビジョンを決める上でどういうことを考えておいてほしいのかということを県に伝えるというのが、今、当面必要な大きな仕事ではないかというふうに思うんです。  当然、県から、長期的な、なるほどと思われるようなビジョンが示されるでしょうから、それが本当に当初の委員会で検討されたいろんな問題について的確に答えられているのかどうか、市民の疑問に答えられているかどうか、そのことをやっぱり勝山市としても、議会としても、市の教育委員会としても、さらに検討を詰めていくということになると思うんですね。  同時にもう1つ、今、4校体制のままで当面は進むわけですから、将来の制度のあり方以上に今の体制の中で改善できる課題はどんどん取り組むという必要があると思うんですね。この取り組みが将来のビジョンづくりにも非常に役に立つだろうというふうに思うわけですけれども、そういうことを指摘させていただいて、今後の取り組みの流れ、当面の取り組みについて答弁がありましたらお願いをしたいと思います。  以上、2回目を終わります。 ○議長(北山謙治君) 牧野総務部長。   (総務部長 牧野昌久君 登壇) ○総務部長(牧野昌久君) 山田議員の再質問にお答えを申し上げたいと思います。  まず、情報公開条例につきましてたくさんの御質問をいただいたわけでございますが、まとめまして、あくまでも勝山市には勝山市の情報公開条例があるわけでございますので、その情報公開条例の趣旨にのっとり、また、それぞれの条文に従って、今後とも情報公開を図っていく所存でございますので、御理解を賜りたいと存じます。  それから、次に、福井空港問題でございますが、その利子を福井空港の整備基金から払うのはおかしいじゃないかということでございますが、あくまでも一番当初に、平成元年に、10年間、勝山市と整備基金とで1,000万円貸し付けしますと、その間は無利子ですということで貸し付けたわけでございます。10年たった平成10年にその期限を延長しました。その延長したことが、地方自治法にその手続きが違反しているということでございます。  それで、じゃあ、一般的にお金を借りましたら利息を払うのが普通でございますので、じゃ、いくら払ったらいいのかということが、そういう違約した場合には、違反した場合には、違約金、どれだけの利率を払うということが書いてございませんので、じゃ、借りたほうは民事利率の5%を払いましょうということで、そういうことでお金を借りましたら利息を払うのが普通だということで、あくまでも福井空港整備基金が利息を払うのが当然かと思っておる次第でございます。  それから、出捐金等の問題でございますが、一定の事業を営む法人に対しまして財政的援助を目的に、金銭その他の財産を提供するものでございまして、地方自治法では、地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、寄付または補助することができると規定されております。  今回の措置は、違法とされた貸付期間の延長手続きの瑕疵を治癒するためのものであり、法定利息の支払いにより活動に支障が生ずる財団に対し、市町村からの利息同額を補てんすることによってその支障を解消するためのものでございます。  財団が利息を支払ったあとの活動財源につきましては、先ほど議員言われました6億円から利子の分を払いまして約3億円が残っていると聞いております。それは昭和63年から現在までの助成実績が5億5,000万円であり、今回の貸し付け及び出捐を行うことによりまして、もとの約6億円の事業展開が可能でございまして、今後、必要な地域振興事業はかなりの額になるということで、最低でもこの額は必要と聞いておりますので、当市といたしましても、利息同額を出捐いたしたいと考えておる次第でございます。  また、監査のことを再度申されましたが、市もすべきではないかということでございますが、基金の総額が約26億円でございます。勝山市の貸付金が1,000万円でございます。額の多少にはかかわりませんが、260分の1でございます。基金の額からいいますと。そのこともありまして、これは弁明になるかと思いますが、そういうこともございまして、県のほうに監査を委ねているところでございます。  また、再貸し付けにつきましては、事業が採択されるまで必要がないではないかということでございますが、県におきましては、今回の与党の保留扱いは、地元状況が整えば継続できると考えており、速やかに地元同意及び地権者同意を取り付け、地元状況を整えることによって事業の実現を図りたいといたしております。  一日も早く地元同意及び地権者同意を取得するためには、財団による地域振興事業の支援はますます重要となってくることからも、当市といたしましても、再貸し付けは必要と考えておりますので、よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(北山謙治君) 今井市長。   (市長 今井三右衛門君 登壇) ○市長(今井三右衛門君) また恐竜エキスポの話になってくるわけでございますが、このたびの恐竜エキスポにつきましては、本当に勝山市にとって経済的には大変な効果があったと思っておるわけでございまして、「恐竜王国・勝山」を本当に全国的に大きくアピールしていただきまして、御案内のとおり、今回、自治大臣表彰をいただいたのでございますが、これは活力あるまちづくりということで、自治省のほうから、この11月27日ですから、表彰をいただいたわけでございまして、これからも勝山の恐竜を全国のアピールするとともに、恐竜街道を石川県から福井県、そして、岐阜県、富山県、長野県というような恐竜街道も設置するような気持ちでこれからも進めていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  また、高校問題につきましては、先ほども申し上げましたとおり、検討委員会で十分と検討をしていただいたわけでございまして、これを尊重して慎重に進めていきたいと思うわけでございますが、議員の皆さん方におきましても、これから十分と検討いたされますよう、よろしくお願いを申し上げるところでございます。 ○議長(北山謙治君) 5番。 ○5番(山田安信君) まだ5分ほどありますので。  情報公開条例については、勝山市の情報だから、いいんだみたいな話ですけれども、それではすまないと思うんですね。  先ほど言いましたように、いろんな問題から見ても、当然、時代の流れにそった対応をしなきゃいけなくなるだろうと。それがずっと判例なんかでも確定して、県の情報公開条例なんかも改定される。やっぱり時代の流れに行政もあわせていかなきゃいけないという状況があるわけですね。  これも、最近の新聞でも、県も、県の全機関が情報公開の対象にするんだと、県警も含めてですね。こういうものがなぜおきてきたかというと、福井県独自だから、いいんだなんて開き直っているわけではなくて、やはり時代の流れ、法律の解釈の中身、そういうものにやっぱり流れにそって、一番の問題は、条例が目的とすることですね。これにあわせていくという姿勢が必要だというふうに指摘したいと思います。  これは、今後とも、どんどん制度としては発展していくというふうに思うわけで、今後とも引き続き、こうした問題があれば指摘をしていきたいというふうに思うわけです。  2つ目の、空港の問題ですけれども、これも3日付けのちょっと新聞を見ますと、99年度の決算の会計検査院の報告書というのが発表されまして、これは10月31日付けで発表されたんですけれども、これを見ますと、地方空港というのは非常に困難を抱えているわけですね。中には需要予測の半分にも満たない状況が生まれていると。  福井空港の需要予測をしている会社ですね、この会社なんかも佐賀空港なんかも担当されていますし、全国の地方空港の需要予測をしてきたんですけれども、これははずれているわけですね。  結局どうなっているかというと、99年度で21の空港のうち19の空港が赤字になっているんですよ。大変な事態を招いているわけです。当然、経常費が赤字ですから、当初の事業投資額なんていうのは回収できるわけがないわけです。こういう大型事業というのは、今、本当に地方財政を圧迫するし、国の財政を圧迫するということで、大問題になっているんですよ。  だから、私は、9月にも指摘をしましたけれども、知事がこういうものに固執するんじゃなくて、本当に勝山を含めて県民のことを考えて事業のことを慎重に考えてほしいと。そういう点では市長も知事に、いつも知事とは懇意にされているということで話をされているわけでして、ぜひこの機会に親交厚い市長から「知事、ちょっとよく考えたらいかがか」というふうに耳打ちをしていただくと、知事も少しは考えるかなというふうに期待を込めて質問させていただいているわけです。  時間がもうありませんので、答弁する時間ありませんので答弁は結構ですけれども、振り返りますと、もう市長も12年間市長の職を務められてきました。私も幸い、そのうちの半分ちょっと足りませんけれども、5年余りの間、こうやって市長と議会で論戦を交わしてくることができました。そういう点では結構真っ向から対決するときのほうが多かったんですけれども、たまには私の提案も受け入れていただいて、軌道修正も若干していただいたこともあったかなというふうに、非常に感慨深いものを感じるものがあります。  そこで、いろいろこれまで市政の発展については、私の立場から言えば、まだまだ積み残された問題いっぱいあるけれども、決して0点だったというふうに評価しているわけではありませんので、そのへんではこれまでの御奮闘に心からご苦労さまでしたと言わせていただきたいと思います。  そうはいってもまだ議会の最中ですので、まだ終わったわけではありません。残されている期間中に、ぜひ、市長も最後の大仕事として積み残しの仕事を前向きに処理されることを期待いたしますし、私も引き続き、現状に甘んじることなく誠心誠意頑張っていきたいということを表明いたしまして、質問を終わります。 ○議長(北山謙治君) 次に、野尻佐太郎君の質問を許します。   (14番 野尻佐太郎君 登壇) ○14番(野尻佐太郎君) 第12代の今井市長の最終の議会でございます。こうしてこの席に立たせていただきますと、3期12年間、本当によくぞやってこられたと、このように感じます。招集のあいさつにもるるその経過を説明いただきましたけれども、いちいち拝聴いたしておりますと、長き12年間のその姿が私も脳裏に浮かびまして、感慨深く聞かせていただきました。しかしながら、こと半ばにして病魔におそわれて、今期を限りに勇退なさるということは、本当にどう申し上げていいのか、その言葉さえ選ぶことができません。  しかしながら、今やってこられましたことを逐一、私なりに振り返ってみますと、まず、勝山の大橋の改修に尽力をいただいて、あの姿というのは勝山市のイメージアップをするようなことでということでイラストを作られたわけでございます。また一方、南大橋につきましては、あの赤い橋の欄干と同時にぎぼしをつけた、本当に勝山市をアピールできるようなああいう姿にしていただきました。  そして、鹿谷にできました雇用促進住宅、あのときの当初の思い出に、市長がニューホテルにおいて労働省の方といろいろお話をなさったその経緯を聞いておりますと、ああ、これでできるんかなと思って危ぶんだこともございましたけれども、何せそこは市長、やっぱりうまく実を結んでいただきまして、あのような形で勝山市で働く若い皆さん方の宿を作っていただいたということは非常に感慨深く考えられます。  また一方、遅羽町では、南大橋住宅、あそこも24戸の戸数を得まして、従来ですと、複式学級になるような形の遅羽町にああいう人口の増加を、その要因を持ってきていただきまして、それを大きく遅羽町に寄与いたしまして、現時点、従来のままの姿でやってもらっております。本当に私たち住民にとりましてはありがたいことだと、このように考えております。  その最たるものは、何と言いましても恐竜エキスポ2000の姿だろうと、このように思います。全国津々浦々から多くの皆さん方が実際にあの土地を足で踏みつけ、そして、目で見て、勝山市はこんなところだなというようなことで大きく認識をいただきましたことは、これから先、観光都市として立脚する上におきましても、大変有意義なことだったと、このように思います。  先般も、ある小学校のほうへお話に行ってまいりました。81人の生徒さんの中で「ああ、恐竜エキスポはよかったのう」というようなことでお話がございました。やはり子供の受け継いだあの恐竜の姿というのは、勝山市の存在そのものにもまして、勝山市を背負う若い人々には大きく感受された感がございます。  このような姿で大きく勝山市が成長したということは、理事者ともども私たち議員も含めて勝山市民全体が喜ばなければならないというように感ずるものでございます。  しかしながら、恐竜エキスポのほうもいろいろと問題が出ているということを先ほどの質問でもございましたけれども、やはりこういう中におきましても、見いだすべき勝山市の愛する姿というのをとくと今後お願いしたいと、このように考えております。  市長もいろいろとやってこられましたけれども、病魔という形にはこれはとうてい耐えきれないと思いますが、通常の人間であれば、病気になればリハビリに専念いたします。しかしながら、この忙しい職についておられる市長といたしましては、その方途もなかったような感じがいたします。今後はどうでもリハビリに専念いただいて、朝なに、または夕べに、この星を見ながら勝山市のたどってこられた、実践してこられた美しい姿を十分と目で確かめていただいて、悠久の命を守っていただきたいと、このように考えるものでございます。  どうかひとつ市長、心してリハビリに専念いただきたいと、重ねてお願いを申し上げます。  リハビリに関しましてこういうことでございますが、先般、県の自治連合会の代議員会がございまして、小浜市のほうへ研修に行ってまいりました。そのときに、小浜市では総合福祉センターというのをつくるということで、11億7,000万円の予算計上がなっていたということを、私たち市区長連合会理事は全部お話を聞いてまいりました。あのときは後ろに汽車が通っておりますので、その汽車のホームを利用してのそういう施設らしいですが、本当に総合的な施設でございます。  こういうものをぜひとも、ひとつつくっていただきたいなというような感じがいたします。  国の施策といたしましては、ノーマライゼーションという理念のもとにバリアフリーを考えていただいて、さきには教育福祉会館のエレベーター、そして、盲人の方を誘導する歩道、そして、近くは市民会館において車椅子の方の昇り降りするところのフロアーというものと、それから、自動ドア、並びに長山公園におきますトイレの完成など、本当に私たちが要望してまいりましたことが、遅まきながらでも現実にこのような形でなっております。そういうことが非常にありがたいとことでございまして、どうかこの点につきましても、これからの勝山市を考えて、ぜひとも次期市長にもこの点をよろしくお引き継ぎいただきたいと、このように考えるところでございます。  2点目は、長尾山の県立恐竜博物館におきまして、あれだけの大きなスペースで成功裏に終わったわけでございますが、あの内容、中を見てみますと本当に大きなフロアーがございます。そういうところに多年、懸案でございましたところの県立の、県立でなくても結構ですけれども、いわゆる従来からの短期大学というものを誘致いただいて、ひとつ勝山市のこれからの姿に寄与いただきたいと、このように思います。  他方、考えてみますと、これからは福祉でございまして、福祉の関係でいろいろとその道に進むべく、今、高校でも大分話になっているそうでございます。そういう道を求めるためにも、是が非とも県立大学、あるいはそれに準じたものを誘致いただきたいと、このようなことをお願いする次第でございます。  以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(北山謙治君) 今井市長。
      (市長 今井三右衛門君 登壇) ○市長(今井三右衛門君) ただいまは野尻議員から大変なお言葉をちょうだいいたしまして、今、私もここで何かちょっと変わったことを言わなあかんのじゃないかなという気になってきたんですけれども。  高校問題のその話の中で、私は福井大学の学長とは同級生でございまして、そして、雑談の中で少し話をしたんですけれども、この演台でもって雑談を言うわけにもいきませんので、そこのとこ、ちょっと濁しておかなあかんのですけれども、実は高校問題で云々していたときに、とにかく勝山へも大学1学部ぐらいを持ってきてもいいんじゃないかという、私もお話をしたわけでございますが、そこは同級生の仲で「ああ、そうやな」と言うて話は進んできたんですけれども、そういうようなところでございますので、あんまり大学の話は、これ以上もう聞かんといてください。  本当に何かと長い間、お世話になりました。力一杯のことをやっていきますので、よろしくお願いをいたします。 ○議長(北山謙治君) 大沢市民福祉部長。  (市民福祉部長 大沢佑治君 登壇) ○市民福祉部長(大沢佑治君) ただいまの野尻議員の2番、総合福祉センターについて御答弁申し上げます。  最初に、御答弁申し上げますが、御質問の「総合福祉センター」という表現につきましては、私どもがこれまで議会の中で申し上げてきました保健、福祉、医療の総合センターということで、仮称「健康福祉センター」というふうに申し上げてきましたけれども、それと同じものと受け止めまして御答弁を申し上げたいと思います。  仮称「健康福祉センター」の建設につきましては、当初、旧勝山病院を改修する方向で検討し、各関係機関にも折衝してきましたところですが、耐震的にも問題があるということで、最終的には社会保険庁が解体をしたわけでございます。  そのため、その跡地利用も検討してきたわけでございますけれども、御案内のとおり、市内には公共施設等の遊休施設が出てきており、財政事情の逼迫する中、それら遊休施設の活用を図るべきではないかということで、現在、鋭意検討中でございます。  ただいま作成中の総合計画の基本計画には反映していきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。 ○議長(北山謙治君) 14番。 ○14番(野尻佐太郎君) ただいまは市長からの答弁をいただきました。最終となりますと、やはり答えを、また、質問することもやや感情がこみ上げてまいります。しかし、そこは長年やってこられた市長でございますので、重ねて体の安泰だけをよろしくお願い申し上げたいと、このように思います。  そこで、まず、もうこれ以上、長尾山の話をするなということでございますけれども、北谷にできました「子どもの村小学校」ですか、あれ自体を誘致したことによって、北谷町も大いに活性化ということで喜んでおられますし、また、学校そのものにおいても、授業のやり方というものも、取り組む方法ですね、それについてもいろいろと考えてこられたことだろうと思います。あながち、国の掲げる基本法にのっとってやるだけが教育じゃないということも、我々初めて知りました。  そういうことも含めまして、賑やかになるということでございますので、子供が増える、人が集まるということは大変、勝山市にとっては有意義でありますし、また、求めるべき道だと、このように思いますので、できるならばその道を進めていっていただきたいなと、このように考えます。  2点目の、福祉センターの問題ですが、先般も私たち、福祉に関係ありますものが、高齢者を含めまして五、六の団体ができまして、横の連絡をということで、民生委員を含めましてそれぞれの形であるゆる姿を検討してまいりました。その中において、体の悪い人は心は悪くありません。また、辛い気持ちも持っておりませんが、悲しいかな体が言うことをきかないということで、それぞれの方々がそれぞれの立場からいろいろと話をしておられました。こういう実情を取り踏まえましてその場で、今までやっていただきましたノーマライゼーションの形を、と同時にバリアフリーの道を、本当に少ない予算の中からやっていただきましたことをお礼を申し上げる次第でございますが、どうか私の意図するところを今後とも、引き継いでお願いしたいなと、このように思います。  障害者も人間でございます。尊い選挙での一票も入れているわけでございますから、どうかその点、十分と認識いただきまして、私の質問を終わります。 ○議長(北山謙治君) 以上で、本日は散会いたします。  ────────────────────          午後 2時35分 散会...